フロントハブのグリースアップ

TD氏の参考になればと思い、作業して撮影してみました。
同年代のシマノ製ならば多少の違いはあれどほぼいっしょのはずなので、ヤル気がでたらやってみてください。
ちなみに私のはXTグレードのHB-M756ってヤツです。
まずはゴムのダストキャップをつまんではずします。
うまくいかないときは、マイナスドライバーなどでやさしくこじります。

次にハブスパナや極薄モンキー等でダブルナット状態でロックされているナットを緩めます。

片側がとれたら、反対側から引き抜く前にピンセット等でボールベアリングを撤去しましょう。さもないと、バラバラーって玉をぶちまけることがままあります。

終わったらシャフトを抜いて、反対側もボールを撤去します。撤去したボールやキャップは、左右別々に一時保管しておきましょう。もし虫食いなど不具合が見つかった時に比較ができるし、たぶん微妙に左右は減りも違うと思うので・・・。
ボールを撤去したあとはこんな感じです。

パーツクリーナー等を使い、丹念に古いグリースを掻き出します。

清掃後はピカピカです。

ベアリングもフィルムケースなどを使ってパーツクリーナーで洗浄します。

ピカピカになりました。

ちなみに、ワンや玉押しやベアリングをよく点検し、虫食い(ピカピカであるべき各部分がゲロゲロになっていること)が見つかった場合は原則ブッブー”×”で、そのハブはもう性能を発揮することはできません。
分解したパーツはひととおりこんなかんじですが、

玉押しの裏側にダストシール用のOリングも隠れていました。

さて各部がピカピカになったら、新しいグリースを入れて組み付けます。

たっぷり入れた後、ボールを押し込んで更に上からグリースを押し込みます。

玉押しやダストシール、シャフト本体にもグリースを入れます。
私は金属部用とゴム部用のグリースは面倒ですが使い分けています。ゴムを侵さないグリースで全て処理したほうが楽ちんですけどね・・・(~_~;)
なおシャフトに塗るのはサビ防止です。

ちなみに片側ずつやろうとすると、シャフトが貫通する関係からやり直しになるので、左右ともベアリングをグリースと共にべったりくっつけてからシャフトを挿入しましょう。
あとはばらした手順で組み付けるだけですが、玉当たりをベスト状態でダブルナット締めするのは、なれないと結構難しいです。
強く締めすぎる(ベアリングを押しすぎる)と回転が重く、ゴリゴリした感じになりますし、ゆるすぎるとハブシャフトがガタガタします。
完成したらダストキャップも戻しますが、ここもハブ本体と摩擦を生ずるところなので、私はグリースを入れています。
最後に私が使っているグリースです。

ゴム部はスリックハニーを使用しますが、基本的にひねくれものなのであまりメジャーなものを使いたくありません。作業によってはシリコングリースを使っています。ゆえにデュラエースグリスは意地でも使いません!
以上、お役にたてればうれしいです。
ほいじゃ、グッドラック!!